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中小企業と大企業との違い


中小企業と大企業の違い

 中小企業と大企業の違いについて考えたことがありますか?一番の違いは「責任」だと思います。中小企業は、個人と会社は一心同体です。会社にお金が無ければ、社長は個人のお金を会社に貸します。個人にお金が無ければ、会社からお金を借ります。会社の業績が良ければ、社長が退職するとき、役員退職慰労金を貰えますが、会社の業績が悪ければ、いくら汗水流して働いても、役員退職慰労金は貰えません。
 一方、大企業の場合は全く違います。大企業は会社だけをしっかり運営していればいいのです。なぜならば、大企業では、会社と個人は別々だからです。大企業の社長が、個人のお金を会社に入れたり、会社からお金を貰っていたら、それこそ大変なことになります。
 また、中小企業と大企業が決定的に違うのが銀行借入金です。
中小企業は借金をするとき、社長自身が保証人になります。場合によっては、社長が所有する土地や建物を担保で提供します。社員が大きなミスを犯した場合でも、退職届を出せばそれで済みますが、社長の場合は、担保不動産を譲渡します。最悪の場合は、倒産・夜逃げとなります。
 大企業では大きなミスを犯した場合、社長は退職することで責任を取ります。社長個人の財産で責任を取ることはありません。なぜならば、大企業の場合、会社と個人は別々だからです。このように、中小企業と大企業では、全く違います。どちらが大変か、もちろん中小企業です。だから、中小企業の経営は必死です。会社が傾けば、個人も傾きます。

日本の会社の85%は、キャッシュフローが赤字です

 日本の会社の約70%が赤字です。しかもそれが、もう10年以上続いています。一向に改善される見込みはありません。なおかつ、黒字企業30%のうち、約半分の会社は、利益は出ているが、銀行借入金の返済等のために、キャッシュフローが赤字です。これについては正確なデータがありませんので、あくまで推測です。しかし税理士を30年近くやっていますので、たぶん間違いないと思います。ということは約85%の会社がキャッシュフローが赤字ということです。

中小企業の資金調達は銀行借入だけ

 これでは、中小企業の経営は本当に大変で夢も希望もあったものではありません。どうしてこんな状態になってしまったのでしょうか。どこかおかしい、と思いませんか。銀行借入が当たり前で、それで会社が生きながらえたとして、本来の自分の会社の繁栄と豊かさはどこにあるのでしょうか?

 その理由は、中小企業の資金調達にあります。上場企業は、増資により資金調達しますが、中小企業にはその選択の余地がありません。中小企業は銀行借入金しかないのです。増資、つまり株は社外流出する金額は配当だけですが、銀行借入金には、当たり前ですが、元金の返済があります。例えば、5年の短期借入金の場合、3%の利息と20%の元金を返済しなければなりません。合計社外流出するのは23%です。これでは、中小企業の資金繰りはいつまで経ってもよくなりません。火の車です。しばらくこれを続けると、やがて、借金漬けの会社が出来上がります。

緊急融資は単なる痛み止め。根本的なところから変えていく

 日本では経済対策というと、すぐに「緊急融資」です。一時的には助かりますが、あくまでもその場しのぎです。インフレ経済下においてはそれでもよかったのですが、デフレ経済下においてはそういう訳にはいきません。緊急融資は単なる痛み止めです。痛いから痛み止めを打っただけです。だから、時が経てばまた痛くなります。
 銀行借入金についても同じです。事業をするには資金がなければできません。だから銀行借入金は大事、その通りです。それを否定するつもりはありません。しかし、いつまで経っても銀行借入金では、これも話になりません。
 会社というものは自己資本を充実させながら成長するものです。しかし、そういう中小企業はあまりありません。多くの中小企業はいつまで経っても借金漬けです。いつかは無借金会社になるために、自己資金の充実した会社になるために、借り入れしたのではないですか?

脱借金。目指せ!無借金会社

 私は、税理士になってから30年近くなります。税理士としての私の生涯のテーマは「中小企業の成功」です。帳簿は経営の基本ですが、それだけでは足りないことがよくわかってきました。やはり、戦略的な経営の実践が欠かせないのです。そのためのアドバイスがとても大切だと思います。
 それでは、その戦略の最大重要項目は何かと言いますと「脱借金。無借金経営にシフトする戦略」です。自己資本を充実させて、財務体質を強化していくのです。

哲学とソロバンが経営の両輪

 同時に、二宮尊徳先生のいう「道徳と経済」、渋沢栄一先生のいう「」論語と算盤」、近時でいえば、稲盛和夫先生のいう、「フィロソフィとアメーバ経営管理システム・京セラ会計学」です。倫理道徳に立ったものの考え方生き方・仕事の進め方と業績数字の両立です。そのことについてもっともっと声を大にして訴えていきたいと思います。

経営承継の時こそ、中小企業が銀行借入金から脱出する最大のチャンスです!

 それでは、いつからそれに着手するか!最初にも言いましたが、経営承継の時が絶好のチャンスと言っていいようです。今回紹介するスキームを使えば、場合によってはすぐ実質無借金会社化することができます。すべての会社とはいいませんが5年ぐらいでそうなる会社も多いものと思います。中長期の経営計画と合わせて進めて行くことになります。    社長の年齢で言えば、50歳~65歳くらいでしょうか。人生の花道を飾るためにもぜひとも、まずは「無借金会社」を目指して下さい。
本当の経営に目覚めて、豊かな会社を目指していかなければなりません。そのためには、まず脱・借金、無借金会社にすることが先決です。インフレ経済下の常識は、デフレ経済下ではもう通用しません。経営承継をキッカケとして、息子にとって魅力ある会社とするためにも、無借金会社にすることが「豊かな会社」への第一歩です。


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